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 ブログ10点満点 書評など

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長銀「最後の頭取」10年目の証言


10点中8点
非常に良い本だった。
この本は、本石町日記のこの記事で知ったのだが、読んでよかった。リンク先の記事で触れられている箇所は感動的だ。

結局、長銀の破綻の原因は第一には後発的に不動産融資に乗り出したこと、関連ノンバンクを多く抱えていたことで、多額の不良債権を背負ってしまったことだ。しかし、それだけでなく、金融行政の転換など行政の思惑、公的資金の活用にネガティブな世論によって、生け贄にされてされてしまった感は否めない。

それにしても、長銀は当時優秀な学生が好んでいくと言われていたのに、破綻してしまうというのは物悲しいものだ。今でいうと、金融機関のコース別を受けるような層の学生なんだろうか。いくら人が優秀でも、構造的な問題には抗えないということなのだろうか。

最後に面白かったのでリンクを。
元長銀の人集まれ
長銀辞めた人集合
興銀辞めた人集合





論文執筆のポイント

Asset Pricing Theoryで有名な経済学者John H. Cochrane(シカゴ大教授)が書いた、
Writing tips for PhD students.
を読んだ。

この文章ではとにかく、
 自分の貢献をはっきり最初にもってくること
 貢献を示す重要な結果から先に言う、詳細は後回し
 無駄な文はとにかく省く
を強調している。

その他にも色々と参考になることが書かれており、おすすめである。
簡潔さを散々強調している本人の書いた文だけあって、非常に明快で読みやすい。

すべての経済はバブルに通じる


10点中7点
バブルのときはプロの投資家たちはバブルであることを知っており、それに乗っかって儲けようとする。より高い収益を求めようとすることが、バブルを生んでは潰していくといったイメージだ。

個人的には上海発世界同時株安からサブプライムショックまで、各国の相場をフォローしているのが面白かった。相場観を醸成したい人はこの部分がおすすめだ。結局相場のルールはその場その場で変わってきているようだ。きっと今なら、中国市場の変動が以前より投資家心理に与える影響が大きかったりするのだろう。

歴史は「べき乗則」で動く


10点中8点
「べき乗則」は自然界の様々な場面で現れる。
地震、種の絶滅、森林火災、砂山の雪崩、…
さらに、人間社会でも様々な場面で現れる。
収入の分布、株価収益率、戦争の規模(死者数)、論文の引用数、都市の大きさ(ジップの法則)、…

だから、これらは全て似たようなメカニズムから出てきているのではないか?
というのが本書の大筋である。物理学でいう「臨界状態」がこれらの自然現象で見られることから、人間社会でも「臨界状態」のような状態にあるのではないか、といったような類推ができる。

筆者はそれを歴史に応用している。筆者の歴史観はE.H.カーと類似するようである。

べき乗則に従うような事象が同じメカニズムで生まれてくるというは、説得力がある。これらはシミュレーションの手法を用いて、モデル化し、データと同じ結果が得られているようである。経済学もこのような手法により頼っていくことになるかもしれない。

ロングテール


10点中8点
非常に面白い本。だが、ここに書いてあるようなことはもう常識になっているかもしれない。だから、ロングテールという言葉を聞いたことがない、アマゾンで買い物をしたことがない、といった人こそ、読んで面白いだろうし、読む価値があると思う。

以下、印象に残ったところを引用。

そこで、最終結論。ロングテールは不足の経済の影響を受けない文化の真の姿である。(p93)


これまでは、供給側の物理的な制約(在庫や流通経路)によって、限られた商品しか供給できなかったため、製品の多様性が制限されていたが、それらの制約が取っ払われると消費者の多様な需要が顕在化する。これが本来の文化の姿ということだ。

ロングテール・ビジネスを発展させるコツは、まとめると次の大事な二点になる。
1.すべての商品が手に入るようにする。
2.欲しい商品を見つける手助けをする。


まさに、アマゾンやiTunesの豊富な在庫、レコメンデーション機能がこれに相当する。

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